ウィッシュリストに商品がありません。
カートに商品がありません。

  • ログイン / 新規会員登録
  • ウィッシュリスト 0
  • カート 0
  • 0 カート

THE EARLY YEARS 1981 - 1987

1984年、ウエスト・ロンドンのショップ「Nostalgia of Mud」(現在の「Worlds End」)を一時的に閉店し、ヴィヴィアンはイタリアに移住します。

また、同時期に森 英恵によるグローバルファッションアワード「Best of Five」にカルバン・クライン、クロード・モンタナ、ジャンフランコ・フェレらと共に招待され、春夏コレクション「Hypnos」を東京で発表しました。

1986年には「伝統を未来に伝える象徴」として初めてORBロゴが登場しました。Vivienne Westwood社のマネージング・ディレクターにカルロ・ダマリオが就任し、1988年にはロンドンのデイビス・ストリートに新たなブティックをオープンします。

ヴィヴィアン・ウエストウッドとマルコム・マクラーレンが初めて公式にキャットウォークショーを共同で実施した1981年秋冬シーズン「Pirate」コレクションでは、ガレオン船などの海賊船をモチーフにした「Worlds End」の美学を表現しました。ゴールド、オレンジ、イエローを基調としたロマンティックなルックで満たされたこの「Pirate」コレクションは、ヴィヴィアンの存在感をロンドンのファッションシーンに鮮烈に焼き付け、メゾンの歴史の中でも特別なものとなりました。

「私たちはブランドにおいて重要なイノベーションを見つめ直す為に立ち止まることもありましたが、それ以外は常にコレクションを通じてアイデアを引き継ぎ、発展と躍進を続けているのです」

「Pirate」コレクションは「略奪の歴史と第三世界」をテーマに歴史的な古いドレスを研究し、その原初のシルエットを保ちながらファッションに落とし込むというものでした。中でもネイティブ・アメリカンの柄に着想を得た「Pirate」のパンツはルーズな腰回りのデザインで、これは当時最先端の流行だったヒッピースタイルや「タイト・アス」と呼ばれたファッションとは対照的なものでした。またトップスは着用するとネックが左右非対称となるデザインでした。

また、ブランドの歴史におけるこの特別な時期に、ヴィヴィアンは長方形の生地をベースにした伝統的なパターン・テクニックに着目し、自身のコレクションで再構築しました。その他にも彼女は上手くいきそうなアイデアを思いつくと、その度に小さなミニチュアを作っては試行を繰り返していました。そして様々な調整とフィッティングの後、理想の生地で完成品を仕上げるのです。その衣服は常に身体と一体となって躍動します。ヴィヴィアンはこれを歴史的なカッティングを駆使して表現し続けているのです。

ヴィヴィアンは80年代の後半に急激な方向転換を図ります。ストリート・スタイルやユースカルチャーといったものが彼女の作品に大きな影響を与えなくなり、代わりにサヴィル・ロウの伝統的なテーラリング技術やイギリスの生地、17〜18世紀の美術品が着想源となりました。

 

Collections:

Savage (1982年春夏シーズン)
・インスピレーション
日本の文化から引用したフラットなカッティング。マチスとピカソ。「ピカソが彼の絵画『Demoiselles d’Avignon』でやったように、私は他の文化からインスピレーションを得たのです(ヴィヴィアン)」切り裂いたような袖や、コントラストカラーの裏地。デヴィッド・リンチの作品「The Elephant Man」に影響を受けた外国人部隊の帽子。衣服と身体の関係を考察するコレクション。

Buffalo Girls (Nostalgia of Mud), (1982年秋冬シーズン)
・インスピレーション
泥の色彩。生成りのシープスキンやアウターウェアとして着用する下着。ボウラーハットやフルスカートを着用し、赤ちゃんを背中に縛って踊るペルーの女性たち。

Punkature, (1983年春夏シーズン)
・インスピレーション
「Blade Runner」。砂漠。使い古したような生地とリサイクルされたガラクタ。パンクとクチュール。手染め、手縫い。スラム街から出た廃タイヤと紐で作った靴。巨大なブリキ缶のボタン。ジャージ・チューブ・スカート。

Witches, (1983年秋冬シーズン)
・インスピレーション
ニューヨーク訪問とキース・ヘリングとの出会い。魔法のサインや象形文字のように見えた彼のアート作品。ヒップホップ、衣服の組み合わせ。ストップモーション。3枚舌でカスタマイズした白いトレーナーシューズ。チコ・マルクスの先が尖ったハット。

Hypnos, (1984年春夏シーズン)
・インスピレーション
ギリシャ神話に登場する眠りの神。眠りとは無縁のコレクション。とてもアクティブな、ハイファッションとしてのスポーツウェア。マルコム・マクラーレンとの決別。イタリア製。セクシャルマイノリティのサブカルチャー。ヘルペスの腫れ物風メイク。

Clint Eastwood, (1984年秋冬シーズン)
・インスピレーション
「時には何もない景色に自分のアイデアを投影し、ファンタスティックな人々を思い描くことが必要です(ヴィヴィアン)」ビッグマックに使われる蛍光色のパッケージやボディストッキング、企業のロゴで覆われた洋服。東京のネオンサインにインスパイアされた蛍光色のパッチ。

Mini-Crini, (1985年春夏シーズン)
・インスピレーション
大きな方向性の変化。体にフィットした服。英国式のテーラリング。幼少の女王に着想を得たプリンセスラインのコート。1980年代のビッグショルダーの流行に反するデザイン。曲線的でセクシーなモデル。ヒップに注がれる視線。ペトルーシカ。そしてROCKING HORSE SHOES。

トップに戻る トップに戻る